新型駆逐艦「崔賢」の試験射撃に娘を伴って立ち会った金正恩国務委員長[2025年4月29日、場所は不明](C)EPA=時事

 北朝鮮側が、ロシア・ウクライナ戦争への派兵をついに公表した。4月28日付1面トップにおいて、朝鮮労働党中央軍事委員会がロシア・クルスク地域の「解放作戦」に参加した部隊を高く評価したとの記事が掲載されたのである。

 党中央軍事委員会は27日に『労働新聞』と朝鮮中央通信に「書面立場文」を送ったとされる。金正恩政権下で初めて登場した「書面立場文」において、「ロシア連邦に対するウクライナ当局の冒険的な武力侵攻を撃退するためのクルスク地域の解放作戦が勝利で終結した」とされ、「朝鮮民主主義人民共和国の国家首班の命令によって」この作戦に参加した部隊がウクライナの「ネオナチ勢力」を殲滅するのに重大な貢献をしたと称えられた。

 参戦は、「国家首班」すなわち、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の命令によるものだと明記されている。「包括的戦略的パートナーシップ関係に関する条約」の第4条に該当するとして金正恩自ら参戦を決定してロシア側に通報し、ロシア軍との作戦参加を命ずる党中央軍事委員会命令を下達したことが明らかにされた。軍事行動は、「国連憲章をはじめとした国際法と朝露間の包括的戦略的パートナーシップ関係に関する条約の諸条項と精神に全的に符合して」いるという。

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