欧州7カ国によるグリーンランド派兵は、トランプの行動に対する抑止力として機能した[グリーンランドで射撃訓練を行うデンマーク兵=2025年1月18日](C)AFP=時事/FORSVARET/Simon ELBECK

 

一部の土地でも「主権の譲渡」には合意できない

 ――その後、NATO事務総長のマルク・ルッテが1月21日にトランプと会談しましたが、ここで「将来の合意の枠組みをつくった」とトランプは言っています。『ニューヨーク・タイムズ』紙は、「デンマークがグリーンランドの一部の土地の主権を米国に譲り、米国はそこに基地を建設する」との構想が検討されたとも報じています2。そのような取引があり得るのでしょうか。

「ルッテがトランプに『グリーンランドの一部を買って主権を得ていい』などと約束することはあり得ません。ルッテは仲介役であり、レッドライン(越えてはならない一線)を認識したうえで動いていたはずですから。では何らかの『合意の枠組み』があるのか。おそらくありません。トランプが言う『合意の枠組み』は、たいていの場合雑談レベルの話をそう呼んでいるに過ぎません」

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