では「増税派」「経済成長派」どちらの主張が正しいのか

磯山友幸
執筆者:磯山友幸 2014年12月12日
エリア: 日本
 選挙戦でも「景気回復」を強調していたが……(C)AFP=時事
選挙戦でも「景気回復」を強調していたが……(C)AFP=時事

 安倍晋三首相が来年10月に予定されていた消費税率の再引き上げを見送ったことで、「増税派」と「成長派」のつばぜり合いが再び激しさを増している。方やこのままでは日本の財政は破綻し、国債は暴落しかねないとして早期の増税を主張。安倍首相の先送り判断を批判する。こなた、まずは経済を成長させることが第一で、成長によって税収が増えれば増税しなくても財政再建は可能になると主張する。もちろん、景気に配慮した安倍首相の判断は正しかったと見る。両者の主張は真正面から対立して相容れない。なかなか国民には理解しにくい議論だが、いったいどちらが正しいのか、どう考えれば良いのだろうか。

 

消費税を35%に!?

 10月下旬、経済学者の小林慶一郎・慶應大学教授と社会学者の橋爪大三郎・東京工業大学名誉教授の共著『ジャパン・クライシス』が筑摩書房から刊行された。その2人に話を聞く機会があった。

 この本の副題には、「ハイパーインフレがこの国を滅ぼす」とある。このままアベノミクスの大胆な金融緩和を続けていたら、何かのきっかけで国債が大暴落し、手の付けられないハイパーインフレ、つまり凄まじい物価高騰がやってくる、というのだ。

執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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