ソフトボールを衰退させないために日本ができること

執筆者:生島淳 2009年10月号
カテゴリ: スポーツ

 十月に開催される国際オリンピック委員会(IOC)の総会で、二〇一六年夏季五輪からの新競技として、ゴルフと七人制ラグビーが、過半数の同意を得られれば正式採用される。その一方で、ソフトボールは復帰の道を断たれ、関係者は失望を隠さなかった。 もともとソフトボールは、一九九六年のアトランタ五輪から正式競技となったにもかかわらず、〇五年七月に行なわれたIOC総会で早々に除外が決まった。この時の総会ではソフトボールは〇四年のアテネ五輪でのテレビ中継時間の長さ、世界的な注目不足が指摘された。 競技の除外は、一九三六年のベルリン五輪が最後になったポロ以来のことだった。 なぜ除外の動きが出たのか。IOCはサマランチ会長時代(一九八〇―〇一年)に、五輪の「拡大プロ化路線」を一気に進めた(ソフトボールもその流れに乗って採用された)。 しかし後任のジャック・ロゲ会長は「五輪は肥大化し過ぎた」という批判を受け、野球、ソフトボールの除外、そして二〇一二年のロンドン五輪では新競技の採用を控えた。「小さな五輪」路線の始まりである。 今後、ソフトボールが五輪に復帰する芽はゼロに近い。五輪憲章は実施競技を二十八と定めており、除外される競技がない限り、入り込む余地はない。

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執筆者プロフィール
生島淳 1967年生れ。広告代理店勤務を経て93年よりライターとして活躍。著書に『大国アメリカはスポーツで動く』(新潮社)など。
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