2015年「骨太の方針」で財政赤字脱却はできるか

磯山友幸
執筆者:磯山友幸 2015年7月2日
エリア: 日本

 慢性的な財政赤字からどうすれば脱却できるのか。国の借金が1000兆円を超えたと大騒ぎしているが、借金(国債発行)が増え続けているのは毎年、財政赤字を垂れ流しているからに他ならない。まずは出血を止めること、つまり国債関連以外の収支である基礎的財政収支(プライマリー・バランス=PB)の段階で黒字化することが不可欠であることは、誰にでも分かる話だ。

 歴代内閣はPB黒字化を目標に掲げてはきたものの、いずれも期限が遠い先だったために、目先の景気対策などが常に優先され、毎年の赤字を減らす努力はおろそかになってきた。デフレからの脱却を目指す安倍晋三内閣は経済成長を掲げるが、成長で税収が増えても大盤振る舞いしていては、PBの黒字化は達成できない。ではどうやって黒字化を目指そうとしているのか。

 政府は6月30日、経済財政諮問会議を開き、「経済財政運営と改革の基本方針」、いわゆる「骨太の方針」を最終的にまとめ、その後の臨時閣議で決定した。毎年まとめられているものだが、今年は財政再建の道筋を描くことに焦点が置かれた。

 方針では、昨年の総選挙などで公約とした2020年度までのPB黒字化という目標をそのまま維持したうえで、それを着実に実現するために2016~18年度の3年間を「集中改革期間」と位置づけた。さらに、その改革努力のメルクマール(指標)として、2018 年度のPB赤字を「対GDP(国内総生産)比1%程度」とした。

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執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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