「モディノミクス」正念場のモンスーン国会に嵐の予感

執筆者:緒方麻也 2015年7月6日
タグ: 中国 インド
エリア: アジア

 頻繁な誤作動はあるものの、一応は「民主主義国」であるインドの政策立案・遂行には絶えず抵抗勢力が立ちふさがり、無為に長い時間が過ぎていく。それと比べると、議会や野党が存在せず、政府批判を展開するマスコミもない中国では政府が決めたことが即実行に移され、為政者はずいぶん楽だなあと思っていたが、血みどろの権力闘争や国家主席の暗殺計画などの報道を見るとどうもそうでもなさそうだ。それほど複雑な陰謀や政争があるとも思えず、汚職で失脚したはずの政治家がいつの間にか復権しているインドは、意外と甘いのかもしれない。それが緊張感の欠如を招いている、とも言えるのだが――。

カテゴリ: 経済・ビジネス 政治
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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