「モディノミクス」正念場のモンスーン国会に嵐の予感

 頻繁な誤作動はあるものの、一応は「民主主義国」であるインドの政策立案・遂行には絶えず抵抗勢力が立ちふさがり、無為に長い時間が過ぎていく。それと比べると、議会や野党が存在せず、政府批判を展開するマスコミもない中国では政府が決めたことが即実行に移され、為政者はずいぶん楽だなあと思っていたが、血みどろの権力闘争や国家主席の暗殺計画などの報道を見るとどうもそうでもなさそうだ。それほど複雑な陰謀や政争があるとも思えず、汚職で失脚したはずの政治家がいつの間にか復権しているインドは、意外と甘いのかもしれない。それが緊張感の欠如を招いている、とも言えるのだが――。

 

 国と州との2本立てとなっている売上税を1本化する「モノとサービスの統合税(GST)」や、インフラ・産業プロジェクト加速の鍵をにぎる「土地収用法」改正案の審議などが予定され、インド・モディ政権による一連の経済改革プログラム、いわゆるモディノミクスの成否を占う秋の「モンスーン国会」(7月21日開会予定)が大荒れの予感だ。野党や農民などの反対が根強い2大法案の審議はもともと難航が予想される上、モディ政権が独立後初めて、労働者に手厚い労働関係法の改正案を国会に提出する可能性も出てきたからだ。

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