北朝鮮は朝鮮労働党創建70周年の10月10日、兵士ら約2万人が参加する軍事パレードを実施、さらに市民10万人を動員したパレードも行い、計12万人という史上最大規模で記念行事を行った。軍事パレードを見下ろす主席壇では金正恩(キム・ジョンウン)第1書記と中国の序列5位の劉雲山党政治局常務委員が手を取り合って参観した。今年12月で政権発足4年を迎える金正恩政権としては、金正恩第1書記の権力掌握を内外に誇示し、その一方で、中朝の伝統的な友好関係修復をはじめとする対外関係の改善を試みようとした記念行事でもあった。北朝鮮は繰り返し「自主権の問題」と主張していた事実上の長距離弾道ミサイルである「人工衛星」の発射も見送った。党創建70周年の裏側にある内在的意味を検証してみようと思う。

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