「問題ビデオ」発覚:「トランプ候補」を見限り始めた共和党

足立正彦
執筆者:足立正彦 2016年10月12日
カテゴリ: 国際 政治 社会
エリア: 北米
握手は交わしても罵り合いで「史上最低」と酷評された第2回討論会(C)AFP=時事

 

 11月8日に投票が行われる米国大統領選挙の投票日まで1カ月を切った。ホワイトハウスを目指すうえで両候補にとり極めて重要なこうした時期に、トランプ陣営に激震が走った。11年前の2005年にドナルド・トランプ共和党候補がバスの中で女性に対して猥褻な発言をしていたビデオの存在が、『ワシントン・ポスト紙』により10月7日に明らかにされたのである。トランプ候補か、あるいはヒラリー・クリントン民主党候補かに投票を決めかねている無党派層にとり、大統領候補討論会は重要な役割を果たすが、「ゲートウェイシティ」の愛称で知られるミズーリー州セントルイスでの第2回討論会を2日後に控え、また、各州で事前投票(early voting)も開始され始めたタイミングでビデオの存在が発覚したのである。現在、筆者はワシントンに滞在しているが、同ビデオが発覚した直後から各ネットワークではこの問題に焦点を当てた報道が繰り返し行われている状況である。

 

共和党有力者も相次ぎ支持撤回

 今回のビデオ問題で最も大きな衝撃を受けているのは、言うまでもなくトランプ支持を表明し、支援してきた共和党関係者だ。ビデオの存在が発覚後、トランプ氏を支持し続けてきた共和党議員ですら、とても支持し続けることは困難と考え、トランプ氏の行動を非難するとともに同氏への支持も撤回する状況に追い込まれている。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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