200年前に生まれた「奴隷少女」の手記はなぜ現代でベストセラーになったのか

『ある奴隷少女に起こった出来事』(新潮文庫)訳者インタビュー

執筆者:フォーサイト編集部 2018年6月26日
エリア: 北米 アジア
法で認められ、少女でさえ過酷な人生を強いられていた時代があった(写真はイメージ。本書とは関連はありません)

 

 約200年前にアメリカで出版された、奴隷少女の回顧録『ある奴隷少女に起こった出来事』(ハリエット・アン・ジェイコブズ著/堀越ゆき訳/新潮文庫)が、いま、国内外で注目を集めている。

 19世紀にアメリカ南部のノースカロライナ州で奴隷として生まれた少女によって綴られたこの「手記」は、あまりに過酷で壮絶、そしてドラマティックな内容であることから、本国のアメリカでも、出版から1世紀以上にわたって「白人著者による創作=小説」と見なされ、忘れ去られていた。

カテゴリ: 社会 カルチャー
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