グレタ・トゥーンベリ氏は移動に飛行機を使わないという。「飛び恥」という言葉も話題を集める ⓒAFP=時事

 ESG(環境・社会・企業統治)投資の広がりとともに、企業は多様な情報を開示するようになった。改めてウエブサイトで調べると「えっ、そこまで?」と思うような情報が見つかる。

野村ホールディングス公式サイトより

 例えば、大手証券グループの野村ホールディングス。証券市場のリーダーを自任するだけに、「ESGデータ」もかなり充実している。サステナブル・ファイナンスの実績値や、地域別の男女の管理職比率、育児休業取得者、さらには男女別の育児休業後の復職率なども開示されている。主にESGのSの要素に関するものだ。

「社員の移動に伴う温暖化ガス排出量」算出は意外に簡単?

 第26回気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)を経て一段と注目されるようになったESGのE、すなわち環境関連の情報はどうか。「従業員1人当たりの温暖化ガス排出量」や「地域別のエネルギー消費量」などは言うに及ばず、「社員の移動に伴う温暖化ガス排出量」というデータもある。これは、社員や役員が業務目的で長距離移動をした時の飛行機や列車、社有車などから排出される温暖化ガスの量だ。おおむね、国内外の出張の頻度に比例する。

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