まるで「半沢直樹」の世界!? 地銀再編のキーパーソン「SBI北尾代表」が仕掛けた“工場乗っ取り劇”

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執筆者:フォーサイト編集部2021年4月27日
菅総理のブレーンの一人とされる北尾代表。(C)時事

SBIグループの創業者にして、地銀再編のカギを握るといわれる北尾吉孝代表(70)。目下、新型コロナウイルスの治療にも有望なサプリメントをめぐり係争中なのだという。

 輝くような「白馬の騎士」が馬脚を現し、いつの間にか煤けたグレーの色合いに……。それは経年劣化のなせる業か、それとも地金が出ただけなのか。

 巨大な金融コングロマリット「SBIホールディングス」に君臨する北尾吉孝代表は、今年1月、古稀の誕生日を迎えたという。今や、菅義偉総理の経済ブレーンとして、地方銀行の再編にまで口を出す金融界の超大物である。

 彼が世間に広く名を知られるようになったのは2005年。「ホリエモン」こと堀江貴文氏がニッポン放送株の買収騒動を起こした際、颯爽と「ホワイトナイト」になって登場し、フジサンケイ側を助けた一件をご記憶の方も少なくないはずだ。

 以来16年──、偉くなった分だけ、元来の大言壮語と独善的な振る舞いには拍車がかかり、金融庁から睨まれたことも少なくなかった。業界内でも毀誉褒貶の相半ばする北尾代表だが、目下、あるサプリメント工場の強引な「乗っ取り劇」を仕掛けたと暴露され、これまでの名声が吹き飛びかねない不祥事の真っ只中にいるという。

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