「ミサイル」「対話の示唆」併用で韓国を封じた北朝鮮が次に狙う半島情勢
2021年10月11日
北朝鮮のミサイル発射実験が止まらない。9月11、12両日に巡航ミサイルを発射し、9月15日に列車から短距離弾道ミサイルを発射したのに続き、9月28日に極超音速ミサイル「火星8」型を、同30日には新型地対空ミサイルを発射した。9月だけで4回、今年に入って7回のミサイル発射実験を行っている。
これは、今年1月の朝鮮労働党第8回党大会で決定した「国防科学発展および兵器システム開発5カ年計画」に基づき、国防力強化を続けることを意味している。
一方、北朝鮮は10月4日、板門店などの南北連絡通信線を復旧するなど、南北関係に変化の兆しを示している。対米関係も微妙に変わりつつある。今年12月は金正恩(キム・ジョンウン)政権発足10年となる区切りの時だ。経済制裁、新型コロナウイルス対応と貿易の激減など、経済は極めて厳しい。その中で、金党総書記は住民に執権10年の成果を示さなければならない。北朝鮮はどう動くのだろうか。
最後まで「終戦宣言」訴えた文大統領
北朝鮮が相次いでミサイル発射実験を続ける中、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9月21日(日本時間22日)ニューヨークの国連総会で一般討論演説を行った。文大統領は南北と米国、または、南北と米中両国の3者または4者で朝鮮戦争の「終戦宣言」を行うよう、あらためて提案し、
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