バイデン政権の指導力回復が求められる(C)EPA=時事

 

招待されなかった8カ国

 権威主義ないし独裁体制などを理由に招待されなかったのは、キューバ、ベネズエラ、ニカラグア、ボリビア、エルサルバドル、ホンジュラス、グアテマラ、ハイチの8カ国だ。

 共産党一党独裁体制を堅持するキューバは、今年7月には革命後最大の抗議デモが起き、反政府のデモ自体を犯罪として許さない抑圧体制であるという点を再認識させた。

 ベネズエラのニコラス・マドゥロ政権は、公正な大統領選の実施を求める米州機構(OAS)やリマグループなど地域の圧力に抗し、20年末の議会選挙を強行突破して独裁体制を固めた。

 ニカラグアでは独裁体制を打倒したかつての革命の指導者、ダニエル・オルテガ大統領が野党候補を弾圧し、11月7日の大統領選挙で連続4選を果たした。

 OASは総会で選挙が「民主的正当性を欠く」との判断を示し、12月8日の常設委員会で「米州民主憲章に違反する」と結論付け、ニカラグア政府に対し、全ての政治犯の釈放を求めると同時に、自由、公正で透明性のある選挙を実施するよう求める決議を採択した。ボリビア、アルゼンチン、メキシコなど8カ国が決議に棄権している。

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