朝鮮労働党中央委員会第8期第4回全員会議(総会)の様子(『労働新聞』HPより、以下同)

 朝鮮労働党は昨年12月27日から31日まで党中央委員会第8期第4回全員会議(総会)を開き、その結果が元日に発表された。

 昨年12月は金正恩(キム・ジョンウン)政権がスタートして10年という区切りだった。総会中の12月30日は、金正恩氏が朝鮮労働党政治局により最高司令官に「高く奉じられ」、金正恩時代が始まった日であった。その日を含めて行われる党中央委総会であるだけに、ただ2021年を総括し、2022年の方針を示すという従来の「新年の辞」の発表とは異なり、過去の執権10年を総括し、新たな10年の展望を示すのではないかという期待もあった。

 しかし、最高司令官就任10周年の大きな行事もなく、党中央委総会の内容も昨年の総括と今年の展望というレベルに終わった。それどころか、期待された対南、対米政策に関する方針も公表されなかった。

 金党総書記は昨年4月に開催された「金日成・金正日主義青年同盟」(「社会主義愛国青年同盟」と改称)第10回大会へ書簡を送り、

「今後15年前後で全ての人民が幸福を享受し、隆盛繁栄する社会主義強国をうち建てようと思う」

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