「VW. OS」を搭載するフォルクスワーゲン「ID.3」の車内   (C)AFP=時事

 トヨタ自動車が独自の車載OS(ビークルOS)の「Arene OS(アリーンOS)」の開発を加速させている。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)も、開発を進めてきた「VW. OS」を、2019年に販売開始したEV(電気自動車)「ID.3」に搭載した。

 また、自動運転車を開発しているグーグルは、すでにスマートフォンOSの「Android(アンドロイド)」上で動く「アンドロイド・オート」、アップルは「iOS」上で動く「CarPlay(カープレイ)」を実用化している。

 現在、グーグルは、スマホベースでなく、本格的な車載OSとして「アンドロイド・オートモーティブOS」の開発に移行しており、アップルも自動運転機能などを装備するとみられる独自のOSを搭載した自動運転EV「アップルカー」の市場投入を目指す。

 そうした中、「OS開発レースの先頭を走っているのは米国のEVメーカーのテスラ」との指摘もある。

 車載OSは、現時点で、①“走る・曲がる・止まる”といった駆動系を制御するOS、②地図・カーナビゲーションなどの情報系や音楽などエンターテインメント系を融合させた「インフォテインメント」機能を制御するOS――の2種類に大別され、①は大手自動車メーカー、②は大手IT企業が得意とし実用化している。そして、①と②の両方を兼ね備えた実用レベルの車載OSは、まだ登場していない。

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