中国共産党大会「中央軍事委員会」人事の注目点
2022年10月21日
10月16日より中国共産党第20回全国代表大会が開催され、大会後の会議において新指導部が発足する。人民解放軍の指導機関である中央軍事委員会は、党の組織であるため、中央軍事委員会の人事もここで刷新される。中国において党大会は、政府や軍のすべてのポストにまで影響する一大イベントである。
中央軍事委員会の人事はそれほど制度化されておらず、誰がメンバーとなるか事前に予測するのは難しい。ただし党総書記、国家主席、中央軍事委員会主席を兼ねる習近平が留任することはほぼ確実であろう。習近平3期目の中央軍事委員会の人事における注目点はどこにあるだろうか。
ここでは注目すべきポイントとして、①年齢制限はどこまで適用されるのか、②選出基準は何か、③どのようなキャリアパスが有力か、④軍種バランスはどうなるか、という4点を指摘する。
ボーダーラインにいる魏鳳和と李作成
年齢制限はどこまで適用されるのか
習近平は今回68歳定年という党内慣行を破って続投することが確実視されている。
ではこの党内慣行は他の幹部には引き続き適用されるのだろうか。そもそも定年に関する慣行自体、この20年余りの間に作られたものに過ぎず、鉄の掟というわけではない。他方で、定年制を放棄した場合、いつまでも幹部が引退せずに口出しし続けるという1980年代のような状況となってしまう。
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