新たな習近平指導部の焦点「総理候補3人」「精神的支柱5人組」

執筆者:城山英巳 2022年9月14日
タグ: 中国 習近平
エリア: アジア
2019年3月13日、全国政治協商会議の閉会式で国歌を歌う(2列目左から)趙楽際、栗戦書、習近平、李克強、王滬寧の各氏   (C)AFP=時事
党大会人事は順調に進んでいるように見える。ただし、個人崇拝と権力集中を防ぐための人事の「制度化」がなし崩しとなり、習近平が「ルール」だという特異性が優越してきた中で、政治局常務委員あるいは習近平の地方時代からの側近をめぐる駆け引きは依然として波乱含みだ。

   第20回目の歴史的節目となる中国共産党大会が10月16日に開幕されることが順調に決まり、党機関紙『人民日報』で始まった大型企画「領航中国」(中国の舵を取る)の9月5日の記事は「中国共産党は、我々の偉業の最も信頼できる大黒柱」との見出しを掲げた。この中で次のような一節がある。

「最も重要で根本的なことは習近平総書記(国家主席)の核心的地位を断固として守り、断固として党中央の権威と集中統一領導を守り抜くことだ」

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カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
城山英巳(しろやまひでみ) 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。1969年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、時事通信社に入社。中国総局(北京)特派員として中国での現地取材は十年に及ぶ。2020年に早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了、博士(社会科学)。2010年に『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書)でアジア・太平洋賞特別賞、2014年に中国外交文書を使った戦後日中関係に関する調査報道のスクープでボーン・上田記念国際記者賞を受賞。著書に『中国臓器市場』(新潮社)、『中国 消し去られた記録』(白水社)、『マオとミカド』(同)、『天安門ファイル-極秘記録から読み解く日本外交の「失敗」』(中央公論新社)、『日中百年戦争』(文春新書)などがある。
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