ICBM「火星砲18」発射成功を喜ぶ金正恩総書記(左)と最側近の趙甬元書記(右)。後ろには李雪主夫人の姿も[『わが民族同士』HPより]
 

 7月13日付の第1面と第2面では、前日にICBM(大陸間弾道ミサイル)「火星砲18」型の発射実験が行われ、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が「大満足を表明」したことが大きく報じられた。前回4月13日の同型ミサイルの発射実験の際に同席していた娘は不在であった。

 記事は、米韓への敵愾心を剥き出しにしながら、兵器開発に邁進しなくてはならない理由を長文で説明している。今回の発射実験は、「朝鮮民主主義人民共和国を敵対視する米国とその追従勢力どもの軍事的挑発行為が前例にないほど加重されており、朝鮮半島と地域の軍事安保情勢が冷戦時代を超越する核危機の局面に近づいた厳しい時期に、党中央軍事委員会の戦略的判断と重大決心によって実施された」と規定した。実験は金正恩が「指導」したことになっているが、決定は党中央軍事委員会が下したのだ、と機関決定を強調する傾向は顕著である。

 米韓首脳による「ワシントン宣言」や、米韓「核協議グループ」の開催、「(北朝鮮の)主権領域を侵犯したきわめて挑発的な空中偵察行為」などを逐一列挙して猛非難を展開し、「敵対勢力どもの無謀な政治軍事的挑発を物理的な力で抑止し、自らを鉄桶のように防衛するための自衛的強化、自衛的核戦争抑止力の引き上げ」の必要性を訴えた。

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