総選挙で新人民戦線の勝利が確定的になるや、すかさず記者会見を開いたメランション氏。だが彼は国民議会議員でも「不屈のフランス」の党首でもなく、もちろん新人民戦線の代表でもない[2024年7月7日、フランス・パリ](C)AFP=時事

 フランスで、右翼「国民連合」、左派左翼連合「新人民戦線」、大統領エマニュエル・マクロン(46)の与党連合「アンサンブル」の支持者は、それぞれどのような人たちなのだろうか。総選挙第1回投票の直前にあたる6月27日と28日、大手機関Ipsosなどが世論調査を実施し、これらの解明を試みた1。その結果には、少し意外な傾向も浮き彫りになっていた。

労働者はもはや左派左翼を支持しない

 まず、性別の支持傾向を見た場合、どの政党も男女比に大きな差は見られなかった。実は、そのこと自体がちょっとした驚きだと言える。こと国民連合に関しては、マッチョなイメージからか支持が男性に偏り、女性には不人気だったからである。しかし、今回の調査では、男性で最多となる36%の支持を得たのに対し、女性の支持も32%で、他の政党を上回った。

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