大統領選後のアメリカ外交の隠れた焦点~西アフリカへの軍事的関与

白戸圭一
執筆者:白戸圭一 2012年10月30日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 北米 アフリカ

 反米の国際テロ組織アルカイダに誕生のきっかけを提供したのは、極めて皮肉なことに米国自身である。米ソ代理戦争の様相を帯びていた1980年代のアフガニスタン内戦で、米国はアフガン国内の反ソ勢力にカネと武器を供与し続けた。共産主義ソ連に抵抗するアフガンの人々を助けようと世界のイスラム諸国から集まった義勇兵の中に、サウジアラビア出身のウサマ・ビンラディンやエジプト出身のアイマン・ザワヒリがいた。米国のカネと武器で第一級の戦闘員に変身した彼らは、やがて反米・反西欧文明を掲げるテロ集団と化し、9・11を引き起こした。「共産主義の膨張」という当面の課題に対処するための軍事支援が、巡り巡って米国本土へのテロ攻撃につながってしまった構図である。

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執筆者プロフィール
白戸圭一 三井物産戦略研究所国際情報部 欧露・中東・アフリカ室室長。京都大学大学院客員准教授。1970年埼玉県生れ。95年立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。同年毎日新聞社入社。鹿児島支局、福岡総局、外信部を経て、2004年から08年までヨハネスブルク特派員。ワシントン特派員を最後に2014年3月末で退社。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞)、共著に『新生南アフリカと日本』『南アフリカと民主化』(ともに勁草書房)など。最新刊は『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)。
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