安哲秀の焦り――「韓国大統領選」難航する候補一本化

執筆者:平井久志 2012年11月20日
エリア: アジア

 12月19日に投開票が行なわれる韓国大統領選挙まで1カ月を切った。

 今月25、26両日に候補の登録が行なわれるが、選挙戦最大の焦点は野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補と無所属の安哲秀(アン・チョルス)候補の一本化が実現するかどうかだ。

 韓国では現在、各メディアと調査会社が提携し数多くの世論調査を実施している。しかし、世論調査が家庭の固定電話を対象にして行なわれるのか、携帯電話を対象にして行なわれるのかでもかなりの差が出ており、情勢を正確に把握することは難しい。

 世論調査では、4種類の質問が中心になっている。それは(1)朴槿恵(パク・クネ)、文在寅、安哲秀の3候補の支持率調査(2)朴槿恵候補と安哲秀候補が一騎打ちをする場合の支持率調査(3)朴槿恵候補と文在寅候補が一騎打ちをする場合の支持率調査(4)候補一本化は文在寅候補と安哲秀候補のどちらが良いかの調査――である。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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