ベイナー下院議長を待ち受ける「茨の道」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2013年1月7日
エリア: 北米

 昨年11月6日に大統領選挙と同時に投票が行なわれた連邦議員選挙で当選を果たした議員で構成される第113議会(2013年1月-2015年1月)が今月3日招集された。下院では第113議会の議長を選出する投票も行なわれ、第112議会(2011年1月-2013年1月)で議長を務めたジョン・ベイナー下院議員(共和党、オハイオ州第8区)が再選された。だが、第113議会でも引き続き下院議長に就任することになったベイナー氏にとり、今回の議長選出投票は自らが現在置かれた困難な立場を反映するものとなり、第112議会同様に厳しい道となることを予見させるものであった。

 下院議長に選出されるためには、議長選出の選挙に投票を行なった下院議員427名(下院議員定数は435名)の単純過半数に相当する214名の支持が必要であった。ベイナーは最終的には220票の支持を獲得したのに対し、ナンシー・ペロシ民主党下院院内総務(カリフォルニア州第8区)は192票を獲得したが、第113議会での両党の下院での議席構成を考慮すると僅差となった。その理由は、下院共和党の保守派議員12名がベイナーの議長再選に対する抗議の意思表示としてベイナー氏には投票せず、下院共和党指導部でナンバー2の立場にあり、ベイナーよりも保守寄りの立場を明確にしているエリック・カンター共和党下院院内総務(ヴァージニア州第7区)や、昨年11月の連邦議員選挙において僅差で再選に失敗したティーパーティー(茶会党)支援勢力から強固な支持を受けていたアレン・ウェスト前下院議員(フロリダ州第22区)らに投票したり、あるいは、棄権したりすることでベイナー氏に反旗を翻したためである。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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