結婚と離婚で動くみっつのお金

執筆者:藤沢数希 2013年9月7日
カテゴリ: IT・メディア
 最初は仲睦まじくても・・・ Keoni Cabral
最初は仲睦まじくても・・・ Keoni Cabral

 結婚と離婚で動く金は、基本的には、慰謝料、財産分与、婚姻費用のみっつである。子どもがいればこれに養育費がかかるが、養育費は離婚成立後の話だ。離婚が成立するまでは、養育に関わる金は婚姻費用に含まれている。このようなことは本屋に売っている離婚関係の本に全部書いてある。

 しかし、弁護士の先生方は正義という建前の世界で生きているので、本当に大事なことは、口頭ベースではいくらでもしゃべってくれるのだが、自分の実名が入っている本には書かない。これは恐ろしいことだ。だから、弁護士でも何でもない筆者が、この連載で、身もフタもない結婚と離婚のマネーゲームの真相を全て解き明かそうというわけだ。

 最初に慰謝料について簡単に説明しよう。これは精神的な苦痛に対する損害賠償金で、浮気など離婚の原因を作ったほうが支払うものだ。しかし、日本は慰謝料の相場はある程度予測可能で、アメリカのようにときにべらぼうな金額になることもない。アメリカは、二度と社会でこういうことが起きないように、見せしめとして社会的ペナルティを科す、という意味で相手の所得や、会社だったら規模によって金額を変えることがあるのだが、日本では慰謝料は慰謝料である。たとえば、殴られて痛かったとしたら、殴ったやつが貧乏か金持ちかによらず、痛みの金額は同じというわけである。実際には、支払能力で色が付くこともあるが、日本の裁判所はそれほどあからさまではない。

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執筆者プロフィール
藤沢数希 理論物理学、コンピューター・シミュレーションの分野で博士号取得。欧米の研究機関で研究職に就いた後、外資系投資銀行に転身。以後、マーケットの定量分析、経済予測、トレーディング業務などに従事。また、高度なリスク・マネジメントの技法を恋愛に応用した『恋愛工学』の第一人者でもある。月間100万PVの人気ブログ『金融日記』の管理人。著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』(ダイヤモンド社)『日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門』(同)『「反原発」の不都合な真実』(新潮社)『外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々』(ダイヤモンド社)など。
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