「クリミア」が新たに加わる「ロシアの飛び地」それぞれの事情
日本人にとって何の変哲もない山が、ウクライナ人にとっては大きな関心事だ。山があるだけで感動し、写真を撮りまくる。それほどウクライナで、山は珍しい。どこまで行っても平らなのが、この国である。
ウクライナ国内で数少ない山岳地帯は、西部のカルパチア山脈と、南部のクリミア半島だ。だから、小金を持つウクライナ人は冬にカルパチアでスキーを、夏にクリミアで日光浴を楽しみながら、山を満喫する。
その習慣が、この夏から間違いなく変わるだろう。ほとんどのウクライナ人はもはや、クリミア半島に足を踏み入れない。いくら太陽と海と山があろうと、この地は屈辱の記憶とともに胸に刻まれたからだ。
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