最後に米国で考えた東アジアのパワーバランス(下)

執筆者:白戸圭一 2014年4月10日
エリア: 北米 アジア

 米中首脳会談からおよそ半年後の2013年12月26日、安倍首相の靖国参拝があった。それから1カ月後の今年1月29日、多くの日本メディアが支局を構えるワシントンDCのナショナル・プレス・ビルで、オバマ政権のベン・ローズ副補佐官(戦略広報担当)による外国メディア向けブリーフィングが開かれ、筆者も出席した。「2014年のオバマ政権の外交政策」がテーマというだけあって、会場は米国メディアを除く世界各国のメディアの記者で埋まり、立錐の余地もない状態であった。

 

 ブリーフィングでは記者側から全部で21の質問が出され、ローズ氏がこれに答えたのだが、ワシントン駐在の各国の記者がシリア情勢、ウクライナ情勢、アフガニスタン情勢など国際情勢について幅広く質問する中、中国メディアの記者の異様な質問の仕方が目を引いた。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
白戸圭一(しらとけいいち) 立命館大学国際関係学部教授。1970年生れ。立命館大学大学院国際関係研究科修士課程修了。毎日新聞社の外信部、政治部、ヨハネスブルク支局、北米総局(ワシントン)などで勤務した後、三井物産戦略研究所を経て2018年4月より現職。著書に『ルポ 資源大陸アフリカ』(東洋経済新報社、日本ジャーナリスト会議賞受賞)、『日本人のためのアフリカ入門』(ちくま新書)、『ボコ・ハラム イスラーム国を超えた「史上最悪」のテロ組織』(新潮社)など。京都大学アフリカ地域研究資料センター特任教授、三井物産戦略研究所客員研究員を兼任。
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