「東海道新幹線」の好調が示す景気回復の「真実味」

磯山友幸
執筆者:磯山友幸 2014年5月8日
エリア: 日本
 GW中も新幹線は超満員だった (C)時事
GW中も新幹線は超満員だった (C)時事

 東海旅客鉄道(JR東海)が4月25日に発表した2014年3月期の連結決算は、純利益が2556億円と過去最高だった。東海道新幹線の利用客が大幅に増えていることが主因で、純利益は前の期に比べて28%も増えた。安倍晋三首相が経済政策アベノミクスを打ち出した頃から、新幹線利用客は増加に転じていたが、ビジネス客だけでなく観光客の利用も加わり、大幅な旅客の増加につながった。人の移動の増加は景気回復の力強さを示していると言えそうだ。

 

目立つ「外国人観光客」

 運んだ旅客の人数にそれぞれの乗車距離を乗じたものの累積である「輸送人キロ」を見ると、新幹線の好調ぶりが分かる。2014年3月期は488億7300万人キロと、前の期に比べて4.1%増えた。リーマンショックの影響や円高で企業業績が大幅に悪化した2010年3月期には、出張の自粛などによるビジネス客の激減により1年で7.3%も減少し、426億8500万人キロまで落ち込んだ。

 その後、11年3月期には2.5%増、12年3月期には1.3%増と推移したが、アベノミクスが始まると13年3月期には5.9%増の469億3000万人キロとなり、ようやくリーマンショック前の水準(08年3月期の465億4000万人キロ)を上回った。前期はそれをさらに上積みしたのである。

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執筆者プロフィール
磯山友幸
磯山友幸 1962年生れ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、大阪証券部、東京証券部、「日経ビジネス」などで記者。その後、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、東京証券部次長、「日経ビジネス」副編集長、編集委員などを務める。現在はフリーの経済ジャーナリスト。著書に『国際会計基準戦争 完結編』、『ブランド王国スイスの秘密』(以上、日経BP社)、共著に『株主の反乱』(日本経済新聞社)、編著書に『ビジネス弁護士大全』(日経BP社)などがある。
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