イラン核問題交渉の期限が迫る

池内恵
執筆者:池内恵 2014年11月23日
カテゴリ: 国際 外交・安全保障
エリア: 中東 北米

イランの核開発交渉が大詰めに差し掛かり、最終期限とされてきた11月24日を迎えようとしている。

伝わってくる情報の限りでは、交渉の進展ははかばかしくない。今年7月に設定されていた期限のぎりぎりまで交渉した際の相互の歩み寄りから、一歩も出ないまま今>回の最終期限に達してしまった模様だ。今回の期限で最終合意に達することは難しそうだ。

もちろん、大胆な妥協を相互に行い、歴史的な米・イラン和解の合意^Hがなされる、という可能性が全くないわけではない。そのような場合は、合意の発表前に事前に>情報が漏れることはないだろうから、現在まで全く情報が出てこないのは不思議ではない。

しかしおそらくはそのようなサプライズはなく、交渉の進展について情報が出てこないのは、実際に進展していないからだろうと私は考えることにしている。もし極秘>の水面下の交渉があったとしても、いずれにせよ筆者は事前に知る立場にない。そのような立場からの推測であることを断っておきたい(なお、そのような重大な秘密交渉 については、米政府高官を含めた世界中のほとんどあらゆる人々にとって知る術はない)。

しかし今回の交渉期限内に最終合意ができなかったからといって、米イランの交渉が決裂し全面的な対立に戻るわけではなさそうだ。そして、だからこそ交渉はまとま>りにくくなっている。

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執筆者プロフィール
池内恵
池内恵 東京大学先端科学技術研究センター准教授。1973年生れ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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