北朝鮮と国交を結んだイタリア側の思惑

2000年1月号
カテゴリ: 国際

 北朝鮮とイタリアが大使級の外交関係を樹立したことは、様々な波紋を広げている。 G7で北朝鮮と外交関係を樹立したのはイタリアが初めて。現イタリア政権では左派勢力が主導権を握っており接触が容易だったという側面もあるが、北朝鮮が欧州に足場を築くことの意味は大きい。 北朝鮮としては、ローマに本部を置く国連食糧農業機関(FAO)など同国に対して援助を行なう国際機関との連携強化に加えて、ローマ法王庁との関係正常化についても、その可能性を模索することが可能となった。一方、イタリア側にとっても「英独仏が主導権を握っているEU(欧州連合)内で、北朝鮮カードを使っての影響力行使という武器を手に入れた意義は大きい」と外交筋は分析する。これに伴い、EU内で「ドミノ現象」が起こる可能性もある。北朝鮮との関係樹立に関して米国の顔色を窺っていた各国が、イタリアの決断を機に国交樹立に動き出すかもしれないというのだ。「北朝鮮カードは、欧州各国にとっても、対米外交における強力な駆け引き材料となることから、様々な動きが予測される」と先の外交筋は分析する。

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