サリン原料まで輸出 神戸の“黒幕”の素顔

2001年7月号
カテゴリ: 国際 社会
エリア: 朝鮮半島 日本

 日本の中古漁船を北朝鮮に不正輸出したとの容疑で宮城県の海運会社社長ら四人が警視庁公安部に逮捕された事件は、新たに逮捕された神戸市の貿易会社社長が、北朝鮮当局と日本の海運会社社長ら実行犯を結ぶ「黒幕」だったとの疑いが強まり、その素顔に注目が集まっている。「黒幕」とみられているのは神戸市長田区の貿易会社「東亜技術工業」社長、金基敏容疑者(五二)。北朝鮮側から漁船発注を受け、海運会社社長らに確保を指示したとされる金容疑者は、朝鮮総連元幹部。朝鮮銀兵庫信組の理事や、朝鮮学校の理事を務めるなど、バリバリの「北のエリート」だったという。 総連系の要職を経た後、金容疑者は現在の東亜技術工業を旗揚げした。同社は五年前にも猛毒サリンの原料となるフッ化ナトリウムなどを北朝鮮に密輸して摘発を受けており、公安当局はこの会社自体が、禁制品を「北」に密輸する窓口になっていたとみている。 今回の事件の容疑対象となった日本の中古漁船は北朝鮮で特殊工作船に改造され、日本領海を侵犯し違法活動を繰り返していた疑いが強い。公安当局は、金容疑者を軸とする「北」ルートの解明を図る方針だ。

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