「医師法違反」の声もある「脱毛エステ」疑惑の商法

執筆者:内木場重人 2015年5月21日
タグ: イタリア 日本
エリア: アジア

 男性諸氏は無縁の話と思うだろうが、家族や恋人、友人など、実は意外と身近に悩んでいる女性がいるかもしれない。女性にとっては深刻な問題、「脱毛」にまつわる被害についてである。

 美顔や痩身、脱毛など、エステティシャンが常駐するエステサロンの市場規模は、ある民間シンクタンクの試算によれば、2014年度は約3600億円だった。ただし美顔や痩身などは減少傾向にあり、ここ数年で急成長した脱毛専門のサロンが全体の市場規模を押し上げて前年比1.6%増の牽引役になっている。

 が、それに伴って「脱毛サロン」をめぐるトラブルも年々増加。国民生活センターによれば、2010~14年度の5年間でエステ業界全体では4万件近い相談があり、脱毛に限っても、やけどや皮膚トラブルが毎年200件近くあるという。後で触れるが、医師法や薬事法違反で摘発されたケースも少なくない。

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内木場重人(うちこばしげと) フォーサイト前編集長
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