「上海」と「相馬」で考えた「高齢化問題」

森田知宏
執筆者:森田知宏 2015年7月12日
エリア: 中国・台湾 日本

「未富先老」――現在の中国が抱える課題である。経済発展が進む一方で少子高齢化が急速に進み、「国が豊かになる前に高齢化が進んでしまう」という状況を表す言葉だ。2014年時点での65歳以上人口の割合は10.1%に達している。なかでも高齢化が急進するのが上海だ。その上海にある中国有数の名門、復旦大学が主催した経済討論会「上海フォーラム2015(Shanghai Forum 2015)」(5月23日~25日)に出席し、都市部高齢化に関するセッションに参加してきた。私は福島県相馬市の総合病院に勤務する内科医だが、相馬市も高齢化が急速に進んでいる地域であるため、上海の状況は他人事ではなく、大変な衝撃と刺激を受けた。

 

上海の急激な高齢化

 上海は中国最初の高齢化都市と言われている。上海市の『上海統計年鑑2014』によると、2013年の人口は1432万人と東京都の約1300万人を上回る大都市で、65歳以上人口の割合は256万人(17.9%)。中国全体より20年先行していると言われる。現時点ではまだ東京都の22.5%ほどではないが、60歳以上まで年齢幅を広げると今年中には全体の30%を超えると言われており、東京都以上に急激な高齢化が進行しているのだ。

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執筆者プロフィール
森田知宏
森田知宏 相馬中央病院・内科医。1987年大阪生まれ。2012年東京大学医学部医学科を卒業し、亀田総合病院にて初期研修。2014年5月より福島県の相馬中央病院内科医として勤務中。
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