北朝鮮人事情報(上)保衛部による「恐怖政治」か

平井久志
執筆者:平井久志 2015年9月16日

 朝鮮半島の非武装地帯(DMZ)で8月4日に発生した地雷爆発に端を発した韓国と北朝鮮の緊張は交戦直前まで行ったが、43時間にわたる板門店での高位級会談で軍事衝突を回避し、対話局面に転換した。これを受け、朝鮮中央通信は8月28日に、朝鮮労働党中央軍事委員会拡大会議が開かれたと報じた。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は「瀬戸際にまで至った交戦直前で再び取り戻した平穏は決してテーブルの上で得たものではなく、偉大なわが党が育んできた自衛的核抑止力を中枢とする無尽強大な軍事力とわが党の周りに一心団結した無敵の千万の隊伍があるので成し遂げられた」と述べ、核抑止力を含めた軍事力が対話を実現したと主張した。
 また、同通信は同拡大会議で「党中央軍事委員会の一部の委員を解任および任命し、組織問題が取り扱われた」と報じ、党中央軍事委員の一部が解任され、交代させられたことが明らかになった。しかし、具体的に誰が解任され、誰が任命されたかは不明だ。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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