追い詰められるブッシュ元州知事の「茨の道」

執筆者:足立正彦 2015年11月18日
エリア: 北米

 来年11月8日に行われる米国大統領選挙まで1年を切り、来年の今頃には次期大統領が決まり、翌年1月の大統領就任に向けて組閣関連の動きも本格化し始めているはずである。今年6月にジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事が地元フロリダ州で開催された集会で大統領選挙への出馬を正式表明した前後、2016年大統領選挙は「ブッシュ氏対ヒラリー・クリントン前国務長官」という、大統領職を身近に見つめてきた有力候補同士の対決になる可能性が高いとの見方が広くされていた。

 クリントン氏については、今年夏にかけて国務長官在任中の私的メールアドレスの使用問題や、クリントン夫妻の財団への外国からの献金問題などに批判が集まり、支持率が低下するとともに、「経済格差の是正」を訴えるバーニー・サンダース上院議員(無所属、ヴァーモント州選出)を党内左派・リベラル派が支持し、同議員の追い上げも受けていた。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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