共和党候補ルビオ上院議員の「超保守的」外交政策顧問

執筆者:足立正彦 2015年11月30日
エリア: 北米

 共和党大統領候補の指名獲得を目指している候補の中で、外交政策顧問について最も恵まれた立場にある候補は言うまでもなくジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事であろう。自らの人脈というよりも、大統領であった父や兄のブッシュ家の「資産」を活用するかたちで、ブッシュ氏の周囲には共和党の経験豊かな元政府高官らが外交政策顧問として多数集まってきている。また、父ジョージ・H.W.ブッシュ元大統領(41代)がレーガン政権の副大統領を8年間務めていたこともあり、ブッシュ氏の外交政策顧問には父や兄の政権に仕えた元政府高官だけではなく、レーガン政権で国務長官を務めていたジョージ・シュルツ氏なども名前を連ねているのである。
 当然の如く、ブッシュ41代元大統領に極めて近かったジェームズ・ベイカー元国務長官やベイカー氏の「右腕」であったロバート・ゼーリック元国務副長官、あるいは、スティーブン・ハドリー元大統領補佐官(国家安全保障問題担当)、ポール・ウォルフォウィッツ元国防副長官、国土安全保障長官にそれぞれ就任していたトム・リッジ氏やマイケル・チェートフ氏、初代国家情報長官(DNI)のジョン・ネグロポンテ氏ら錚々たる顔ぶれがブッシュ氏の外交政策顧問に就任している。

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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