フランス地域圏議会選挙第2回投票日の12月13日、投票終了直後に、排外主義を標榜する極右・国民戦線(FN)の党首マリーヌ・ルペンは最近の常套句となった、「自分たちは最大政党です」という言葉を繰り返した。
12月6日と13日に行われたフランスの地域圏議会選挙で、13地域圏のうちのどこも手中に収めることはできなかったが、その言葉には、FNはフランス政治において、もはや確固として根付いた政党となった、という自負がうかがえた。
実際にFNは、12月6日の第1回投票で13地域圏のうち6つで第1位となり、かつてない躍進ぶりを示した。マリーヌ・ルペンが候補者リストの筆頭になったノール地域圏と、マリーヌの姪であり、創立者ジャン=マリー・ルペンの孫で、最年少の国民議会議員であるマリオン・マレシャル・ルペンがリストの筆頭に立った地域圏PACA(プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール)ではFNの支持率は40%を超えた。マリオンも敗北にもかかわらず、「勝利者に屈辱を与える勝利もある」と語った。2010年の地域圏議会選挙以来のFNの意気軒高ぶりが顕著となった選挙であった。
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