フランス極右「国民戦線」は勝利したのか?:地域圏議会選挙

渡邊啓貴
執筆者:渡邊啓貴 2015年12月18日
カテゴリ: 国際 政治 社会
エリア: ヨーロッパ

 フランス地域圏議会選挙第2回投票日の12月13日、投票終了直後に、排外主義を標榜する極右・国民戦線(FN)の党首マリーヌ・ルペンは最近の常套句となった、「自分たちは最大政党です」という言葉を繰り返した。
 12月6日と13日に行われたフランスの地域圏議会選挙で、13地域圏のうちのどこも手中に収めることはできなかったが、その言葉には、FNはフランス政治において、もはや確固として根付いた政党となった、という自負がうかがえた。
 実際にFNは、12月6日の第1回投票で13地域圏のうち6つで第1位となり、かつてない躍進ぶりを示した。マリーヌ・ルペンが候補者リストの筆頭になったノール地域圏と、マリーヌの姪であり、創立者ジャン=マリー・ルペンの孫で、最年少の国民議会議員であるマリオン・マレシャル・ルペンがリストの筆頭に立った地域圏PACA(プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール)ではFNの支持率は40%を超えた。マリオンも敗北にもかかわらず、「勝利者に屈辱を与える勝利もある」と語った。2010年の地域圏議会選挙以来のFNの意気軒高ぶりが顕著となった選挙であった。

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執筆者プロフィール
渡邊啓貴 東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授。1954年生れ。パリ第一大学大学院博士課程修了、パリ高等研究大学院・リヨン高等師範大学校客員教授、シグール研究センター(ジョージ・ワシントン大学)客員研究員、在仏日本大使館広報文化担当公使(2008-10)を経て現在に至る。著書に『ミッテラン時代のフランス』(芦書房)、『フランス現代史』(中公新書)、『ポスト帝国』(駿河台出版社)、『米欧同盟の協調と対立』『ヨーロッパ国際関係史』(ともに有斐閣)『シャルル・ドゴ-ル』(慶應義塾大学出版会)『フランス文化外交戦略に学ぶ』(大修館書店)『現代フランス 「栄光の時代」の終焉 欧州への活路』(岩波書店)など。
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