深層レポート 日本の政治 (190)

「甘利」「宮崎」スキャンダル発覚でも「反転攻勢」が遠い野党の内情

2016年2月16日
エリア: アジア
2月12日、女性タレントとの不倫を週刊誌に報じられたことについての記者会見で、議員辞職を表明した自民党の宮崎謙介衆院議員 (C)時事

 甘利明経済再生担当相の辞任や宮崎謙介衆院議員の議員辞職など、ここのところ安倍内閣と自民党に不祥事が相次いでいる。また、島尻安伊子沖縄・北方担当相や丸川珠代環境相らの失言もあり、安倍政権はお世辞にも波静かとは言えない状況だ。
 ところが、大手マスメディアの世論調査を見ると、安倍内閣支持率はむしろ上昇気味で、逆に野党の政党支持率はほとんど上がっていない。野党共闘の構築は暗礁に乗り上げつつあり、国会の論戦も、野党側に迫力がない。不祥事に加えて、不安定な日本経済、選挙制度改革など、政府・自民党に対する攻撃材料に事欠かない局面が続いているにもかかわらず、野党は有利な環境をまったく生かし切れていない。

カテゴリ: 政治
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