日本の「民進党」と台湾「民進党」の差はどこにあるのか

野嶋剛
執筆者:野嶋剛 2016年3月15日
エリア: 中国・台湾 日本

 日本の民主党と維新の党が合流し、「民進党」という名称で再出発することになった。民主党は党勢がいまだ回復の兆しが見えないなかで、維新と一緒になって名前を変えての出直しという状況にある。一方、台湾の民進党は先の台湾総統選で圧倒的な勝利を収め、5月20日から与党に返り咲く。もちろん今回の新名称が「国民とともに進んでいく」(民主党の説明)という意味で、台湾の民進党とは関係がないとはいえ、どうしても連想してしまうことは否めない。台湾に多少なりとも関わりのある人間にとっては、聞き慣れた名称が日本に広がることに嬉しさもある半面、いささかの居心地の悪さも禁じ得ない、というのが正直なところだろう。

 

中国への配慮から……

 台湾の民進党は略称で、正式名称は「民主進歩党」である。1986年に国民党の一党専制下で、反体制人士を中心に非合法政党として結党された。結党前から弾圧によって犠牲者や逮捕者を出しながら戒厳令の解除や民主化などを要求して台湾社会の支持を集め、1989年に合法化されると、党勢を次第に拡大。2000年には陳水扁総統を当選させて政権交代を成し遂げた。2008年にいったん政権を失うが、2016年5月から政権復帰することになっている。現在、結党からちょうど30年で、党勢は最高潮に達している。

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執筆者プロフィール
野嶋剛
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。
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