深刻さを増すクリントン候補の「好感度問題」

執筆者:足立正彦 2016年4月28日
エリア: 北米

 民主党の大統領候補指名獲得争いは、ヒラリー・クリントン前国務長官が4月19日に行われたニューヨーク州予備選挙で圧勝したのに続き、4月26日に実施された北東部5州での予備選挙でも、ロードアイランド州を除くコネティカット州、デラウェア州、メリーランド州、ペンシルベニア州の4州で勝利。対抗馬であるバーニー・サンダース上院議員(無所属、バーモント州選出)を大きく引き離し、指名獲得に向けてさらに優位を固める結果となった。

 

5月中旬にも「マジックナンバー」

 北東部5州での予備選挙を終えた時点でクリントン氏が獲得した一般代議員の数は、1662名となった。また、自らの意思で特定の候補を支持することができる特別代議員(大統領・副大統領経験者、連邦議会議員や州知事、民主党全国委員会=DNC=幹部など)も、すでに520名の支持を確保しており、合計2182名となった(『New York Times電子版』参照)

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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