もう1つの注目点:米民主党は「上院」を奪還できるか

足立正彦
執筆者:足立正彦 2016年9月9日
カテゴリ: 国際 政治
エリア: 北米
「トランプ現象」の煽りを喰って、かつての大統領候補マケイン氏でさえ苦戦している(C)AFP=時事

 

 9月の第1月曜日のレイバーデー(労働の日)休暇を終えて、米国大統領選挙は投票日の11月8日まで残り2カ月余りとなった。大統領選挙と同時に連邦議員選挙の投票も行われる。下院(定数435名)では現在、共和党が247、民主党は186、空席2と、議席数で共和党が民主党を61も引き離しており、選挙後も引き続き共和党が多数党の立場を維持することは確実である。むしろ、注目されているのは連邦上院議員選挙の行方である。

 

「守り」の共和党と「攻め」の民主党

 上院(定数100名)では、今回改選期を迎える議員は約3分の1の34名である。このうち共和党が24名、民主党が10名となっており、共和党が圧倒的に多くの議席を維持しなければならない「守り」の選挙となる。

 2009年1月に発足したオバマ政権は、民主党が上下両院で多数党の立場を確保する中、米国史上稀に見る大規模財政支出となった「2009年米国再生・再投資法(ARRA)」や「医療保険制度改革関連法案(オバマケア)」の成立を図った結果、2010年中間選挙で保守系有権者の草の根運動であるティーパーティー(茶会党)運動を誘発し、「大きな政府」批判の中で民主党は惨敗を喫した。上院議員の任期は6年間であり、6年前に吹き荒れた茶会党運動の勢いで当選を果たした上院議員が今回改選期を迎えているのである。

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執筆者プロフィール
足立正彦
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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