
プラユット首相の前言撤回にはさすがに習近平主席も驚いただろう(C)AFP=時事
今年4月の小欄において、タイのプラユット首相がアピシット政権(2008年12月~11年8月)当時から始まった中国との間のマラソン交渉を打ち切り、中国による協力・援助を求めず、自力による高速鉄道建設に踏み切ることを明らかにしたことを伝えておいた(2016年4月4日「高速鉄道建設:『中国の提案』を拒否した『タイの深謀』」参照)。
その際、「どうやらプラユット首相が示した今回の決断は、タイ側が指した最初の一手。次に中国はどのような手で指し返すのか。(中略)これからのタイが中国に対してどのような振る舞いを見せるのか。その行方を慎重に見定めることが、現在の日本にとっての急務だろう。なにせ外交上手なタイである」と記したが、それから半年が過ぎ、どうやら“タイ式外交”が動き出したようだ。

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