一筋縄ではいかない「トランプ」と「シリコンバレー」の関係改善

足立正彦
左端はフェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ氏、その隣はペンス次期副大統領で、右端はアップルCEOのティム・クック氏。トランプ氏の向かい側にずらりとその他の首脳らが座っていた(C)EPA=時事

 

  常に最先端技術を生み出し続け、世界の人々の生活スタイル自体をも大きく変革してきたのが、カリフォルニア州サンフランシスコの南に位置するシリコンバレーの技術企業である。ドナルド・トランプ次期大統領は12月14日、ニューヨークのトランプタワーにシリコンバレーを代表する企業11社の最高経営責任者(CEO)らを招き、長男のドナルド・トランプ・ジュニア、次男のエリック・トランプ、長女のイヴァンカ・トランプの3人の子どもも同席させて会談を行った。トランプ氏やマイク・ペンス次期副大統領との会談に臨んだのは、アップル、グーグル、アマゾン、フェイスブック、マイクロソフト、電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ、IBM、オラクル、Uberなどといった技術企業の首脳らである。

 

「閉じようとする米国」対「開かれた米国」

 選挙キャンペーン中からトランプ氏は、米国内に約1100万人滞在していると見られている不法移民の本国送還や、リオグランデ川沿いのメキシコとの国境にメキシコ政府の負担でフェンスを建設させること、あるいは、環太平洋経済連携協定(TPP)からの米国の離脱や、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉の開始の可能性といった反自由貿易的主張を訴えてきた。こうした主張により、不法移民の米国への流入や雇用機会の国外への流出に強い不満を抱いている有権者の支持を獲得してきた。このような「米国第一主義」をスローガンに掲げたトランプ氏の主張の背景にあるものは、対外的に「閉じようとする米国」である。

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執筆者プロフィール
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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