オバマ中東外交の「中途半端さ」を象徴する「イスラエル非難決議」
年末、とりわけクリスマス前は国連が最も忙しくなる季節である。年末最後の1週間はクリスマス休暇を取る人が多く(国連にはキリスト教ではない人たちに配慮してクリスマス休暇という制度はないため有給休暇などを取る)、オフィスにはまばらに人はいても実質的には機能しなくなる。しかも2016年は潘基文(パン・ギムン)事務総長も任期が最後となるため、全体的に弛緩したムードに包まれる時期である。
しかし、様々なことが起きた2016年は年末も様々な波乱が巻き起こり、休暇ムードではいられない状況である。クリスマス前の12月23日に採択に付された国連安保理決議が共に大きな波紋を呼ぶ決議であったからである。しかも、この決議は、残り数週間の任期を残したオバマ政権の国連外交を象徴するものでもあっただけに、その余波も大きい。
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