速報・朴槿恵大統領「罷免」:「分裂した国論」「崩壊した自尊心」は回復できるか

執筆者:フォーサイト編集部 2017年3月10日
エリア: アジア
3月10日、ソウルの憲法裁判所付近で開かれた朴槿恵大統領の弾劾支持派(写真右)、反対派(同左)の集会。反対派はその後警官隊と衝突、2名の死者を出した (c)時事

 現職大統領を罷免するかどうかの宣告は、意外にも30分足らずの短い時間で終わってしまった――。韓国の憲法裁判所は3月10日、韓国国会による朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾訴追は妥当との判断を示し、朴氏は即時に失職した。8名の裁判官全員の一致によるものだった。

当然の結果だった「全員一致」での罷免

 事前の予想では、罷免決定は免れないにしても、全員一致とはならないのではないかとの観測もあった。ところがふたを開けてみればこの結果である。韓国国会の8割弱が弾劾訴追に賛成し、直近の世論調査でも国民の8割弱が弾劾を支持している状況でのこの結果は、民意を反映した形になるのだが、元共同通信ソウル支局長でフォーサイト「朝鮮半島の部屋」の運営者の平井久志氏は、

カテゴリ: 政治 社会
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