「ロシア懐疑派」マクマスター大統領補佐官主導の「NSC再編」

足立正彦
執筆者:足立正彦 2017年4月17日
エリア: 北米 ロシア 中東
こと安全保障に関しては、今後はマクマスター氏が主導することになるのか(C)EPA=時事

 

 習近平中国国家主席をフロリダ州パームビーチにある自らの別荘マール・ア・ラーゴに迎えた米中首脳会談第1日目の夕食会を行っていた4月6日、ドナルド・トランプ大統領は、シリア政府軍の空軍基地を標的にした巡航ミサイル「トマホーク」による攻撃を実施した。2日前の4月4日、シリアの反政府勢力が支配する北西部のイドリブ県で、政府軍が民間人に対して化学兵器による攻撃を行ったとの断定に基づくトランプ大統領の決断であった。

ロシアは激しく非難

 シリア内戦が始まった2011年3月から既に6年以上が経過したが、バシャール・アル=アサド体制の最大の後ろ盾となってきたのがロシアだ。シリア西部の地中海に面したタルトゥースは、ロシア海軍の補給拠点として軍事戦略上非常に重要な役割を果たしており、また、ロシアは2015年9月末にシリア内戦に直接軍事介入を開始している。こうしたロシアの支援を受けたシリア政府軍の空軍施設を標的にしたトランプ政権による今回のミサイル攻撃は、トランプ大統領が米ロ関係の改善に強い意欲を示してきた中で、今後の対ロシア外交に大きな影を投げかけるのは必至の情勢である。実際、ロシア政府は今回のミサイル攻撃に強く反発しており、国際法違反であり、侵略行為でもあると非難している。

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執筆者プロフィール
足立正彦 住友商事グローバルリサーチ シニアアナリスト。1965年生れ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より現職。米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当する。
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