「トランプの暴走」で加速する米「超一極集中」社会

執筆者:小林由美 2017年6月21日
エリア: 北米
6月19日、トランプ大統領(中)の呼びかけで、ティム・クック米アップルCEO(左)やサティア・ナデラ米マイクロソフトCEO(右)などIT企業の幹部がホワイトハウスに集まった (C)AFP=時事

 

 好調なアメリカ経済を牽引しているのは、AIを駆使した新興IT企業だ。だがそこで生み出されていく富は、ひたすら独占されている。つい10年前は、5%の富裕層が富の60%を独占していたが、今では0.1%の支配層が下位90%の全体と同じだけの富を所有するという社会になっているのだ。そして、「0.1%」の代表として政治を握っているのが、トランプ大統領なのである。

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執筆者プロフィール
小林由美(こばやしゆみ) 経営戦略コンサルタント、アナリスト。東京都生まれ。東京大学経済学部を卒業後、日本長期信用銀行に女性初のエコノミストとして入社。退職後、米スタンフォード大学でMBAを取得。ウォール街で日本人初の証券アナリストとして活躍後も活動の拠点をアメリカに置き、ベンチャーキャピタル投資やM&A、不動産開発などの業務に携わっている。著書に『超・格差社会アメリカの真実』(日経BP社)。
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