「台湾」をめぐる名称の「迷路」から抜け出すために

執筆者:野嶋剛 2017年9月20日
エリア: アジア
柯文哲・台北市長は株を上げたが……(C)AFP=時事

 

 この夏、台湾でユニバーシアード夏季大会が開かれた(8月19~30日)。台湾の選手団は、失礼な言い方かもしれないが、予想を裏切って大変な活躍を見せ、合計90ものメダルを獲得し、金メダルの数でも日本、韓国についで第3位に入った。当初は市民の関心が薄かったので、観客動員にも悲観的な見方が強かったが、台湾選手の活躍とともに市民の関心もうなぎ上りに高まり、チケットの販売率は約9割という、ユニバでは過去に例のない好結果となった。

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執筆者プロフィール
野嶋剛(のじまつよし) 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『謎の名画・清明上河図』(勉誠出版)、『銀輪の巨人ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾』(明石書店)、『台湾とは何か』(ちくま新書)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)、『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)など。訳書に『チャイニーズ・ライフ』(明石書店)。最新刊は『香港とは何か』(ちくま新書)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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