サイバー空間「ルール作り」で覇権を争う「欧米」「中露」の攻防戦

エストニア・タリン市内にかつてあった、「解放者の記念碑」。この撤去をきっかけに大規模なサイバー攻撃が行われた (C)AFP=時事
 

 

 2007年4月27日の早朝。北欧のエストニアで、「タリン解放者の記念碑」と名付けられたブロンズ像が撤去された。

 高さ2メートルほどもあるその像は、第2次世界大戦直後の1947年に、ロシアの占領下にあったエストニアのロシア兵墓地に設置されたもので、ロシア人からは大戦の勝利に貢献した英雄の像として崇められていた。そんな象徴的な青銅像を、欧米寄りのエストニア政府が撤去に乗り出した事実に、エストニアのロシア系住民やロシア政府・国民は激怒した。

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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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