岩瀬昇のエネルギー通信 (27)

日系メディアがミスリードする「ソフトバンク・サウジ」太陽光発電計画の「実相」

執筆者:岩瀬昇 2018年3月29日
エリア: 中東 アジア
ミスリードではないのか(右は『朝日新聞』3月29日朝刊、左が『日経新聞』3月28日夕刊)

 

『Financial Times』(FT)在ロンドンのエネルギー担当記者であるAnjli Ravalが昨日(3月28日)の夜、「数人のサウジ・ウォッチャーがニューヨーク・プラザホテルでの深夜の記者会見に呼び出された。今回のサウジアラビアとソフトバンクの『相思相愛の響宴(love fest)』は、メガ太陽光発電プロジェクトだった」とツイートしていた。誰だったか記憶していないが、「サウジの要人たちは場所が変わっても、自分たちの生活スタイルを維持している」とつぶやいている人もいた。彼らにとって「涼しい真夜中」はワーキングアワーなのだ。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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