岩瀬昇のエネルギー通信 (33)

トランプ政権「イラン核合意破棄」だと原油価格どうなる

この人の判断にエネルギー関係者は注目している(C)AFP=時事

 

 4月20日、「トランプさんの早朝ツイート:OPEC(石油輸出国機構)が人為的に石油価格を釣り上げている、だって。このツイートは、テレビで何を見て、あるいは、誰から何の話を聞いて、呟いたものだろうか?」と、ドナルド・トランプ大統領のツイートを筆者のフェイスブックでシェアした。

 続いて、4月23日に当欄にアップした「『サウジアラムコ』内部評価でも企業価値『2兆ドル』に及ばず」の中で、「昨今の油価上昇には、中東における軍事衝突の可能性を含む政治不安がもたらす地政学リスクが織り込まれており、その地政学リスクの多くを生み出しているのは当のトランプ大統領なのだが、ガソリン価格が急上昇すると中間選挙に不利だ、と判断してツイートしたのだろうか」とコメントした。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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