米朝首脳会談「中止」の衝撃(1)トランプ大統領「決断」の瞬間

平井久志
執筆者:平井久志 2018年5月25日
エリア: 北米 朝鮮半島
ホワイトハウスで、米朝首脳会談の中止について見解を明らかにするトランプ大統領 (C)EPA=時事

 

 ホワイトハウスは24日午前(日本時間同日夜)、ドナルド・トランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長に書簡を送り、シンガポールで6月12日に行うことになっていた米朝首脳会談を中止することを通告した、と明らかにした。

 トランプ大統領は書簡で「悲しいことだが、直近のあなた方の声明で示された敵対心や怒りに鑑みると、私は今、計画通りに会談することが適切だとは思わない」と述べた。これは北朝鮮が5月16日に金桂冠(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話、そして同24日に崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官の談話を発表し、米国を激しく批判したことを受けての判断と見られるが、その背景に北朝鮮の非核化のやり方をめぐる米朝間の根本的な姿勢の差が埋まりそうにないことを踏まえての会談中止と見られる。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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